師匠のひとりごとバックナンバー(その1〜10) |
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その1 いろいろなVersion H11,9,2 その2 得意(自分の投げやすい)のラインへの固執? H11,9,6 その3 自分の狙いよりボールが内側に行ってしまう理由とその解消法 H11,9,9 その4 Simple Bowling H11,9,20 その5 左殺しとは… H11,9,30 その6 曲がりにこだわる1 H11,10,28 その7 曲がりにこだわる2 H11,12,1 その8 スピードへのこだわり H11,12,28 その9 夢のPERFECT GAMEへの助言 H11,12,31 その10 サンディングの効能 H12,5,6
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自分の得意な、又は、好きなラインをレーンコンディション(以下、蓮根)と
合っていなくても我がままに投げようとしていませんか?
ボウリングは得点競技ですよネ!?
得点を上げるためにはより沢山のピンを倒す必要があるのです。
自分が10枚目を少し膨らませたラインが得意だからと打てないのに
いつまでも固執していませんか?
得意のラインで打ち切ることは大切ですし本当に大会で勝利するには、
はまった時のすごいスコアを記録することが出来る爆発力が必要ですよネ!
別に自分の形をつぶすわけではなくいろいろなVersionを持っておく。
そしてそのひとつをかたずけておいた引出しの中から取り出すかのごとく
対応することが出来るパターンを使用する。
具体的には「曲がりの度合い」について考えてみる。
もともとがストレートに近い曲がりの人には投げ分ける必要性はありません!
例えば最大の曲がりを『10』取れる人と『3』取れる人がいるとします。
その自分の曲がりを仮に3段階に出来たとして後者では前者の最低レベルでしか
ないのです。ただその曲がりの少ないのが弱点とは限らないのが曲者です。
オイルの量が少ない昨今の蓮根では往々にして後者が勝利することが多いです!
そこで逆転の発想として排気量の大きい車が抑えて走るほうが
軽自動車で全力疾走するより楽!と考えてみました。
曲がりのCapacityのでっかい方が、曲がりのCapasityを小さく
調整できれば、もともとの排気量の違いで上回れるのではないか? |
使える板目というものは自分が決められるものではなくて、
レーンコンディション(以下、蓮根?)がソウさせるものですから、
必要以上に自分の思い描いたラインから外れるからといって
蓮根に逆らって投げることはスコアメイクを拒否していることになりますヨ!
どうしても使いたいラインを自分の想定したラインにシタイ!
または、近づけたければ、曲がりの違うボールに変更するべきでしょう!
ただ、蓮根が遅ければ絶対に曲がるし、その逆も真なりです!
蓮根は毎日、また、経時的に変化するものですから、
出来るだけ仲良くしたいとボクは常々思っています。
先日大会で投げた(前日の練習も含めて)フィーリングでは、
いわゆるクラウンレーンで、中のオイルが濃くて外が薄いとてもいい蓮根だったので、
曲がりを取っても、アウトサイドから曲がりを取らないラインでも
ストライクの出るコンディションですから、いつもがこう言うコンディションなら
余計に理想を求めてしまうのかもわかりません。
いろんなケースで対応する為にはサウスポーだからといってアウトサイドにこだわらずにどこからでも投げられる技術と自信をつける練習をするべきでしょう!?
えらそうに言って済みませんが自分にも言っていることでも有りお互いにがんばりましょう。 〜JエルBCの友人へのメモより〜(岡山フェアーレーン99.6.12〜13での大会後)
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だれもが狙ったスパット、又は板目などに思うように通りまくるいわゆる『針の穴も通るようなコントロール』に憧れて、そうなろうとしています。ただ、一生懸命練習してもなかなかこの問題は解決することはありませんし、解決したと思ったら次の日には逆戻りと言うことも多いと思います。 ボールのライン(軌道)の決定条件は、アプローチのスタンディングポジションと狙ったスパットの連続線上だと思われる方もあるでしょうがアプローチでの進行方向が一定でなければ、リリースの時の板目がバラバラになってしまいます。アベレージも180オーバーの人ならば、リリースの時に、投球するボールと軸足の足首との距離がほぼ決まっています。ですから、ファールライン際で同じ板目に足を止めることが出来ないと同じスパットにボールが通っても同じラインとは言えないのです。内側にずれて止まれば球道は外へ膨らんで行きますし、外側にずれたら、その逆です。立つ位置と止まる位置の関係が一定になれば、あとは、スパットに通るかどうかが本当の意味でのコントロールです。ここでは、同じアプローチを出来る事を条件として以下のことを話します。 バックスイングのトップの位置から振り下ろされてきたボールがその振り子の軌道上から外れることなく放たれれば、投球動作の途中(バックスイングのトップ)で、その投球者のラインは想像できるはずです。軌道が歪んでいたり、握力や腕力がスイングスピードについてゆけないと自然にリリースでスピードを緩めたり、ボールを落としたりするでしょう。スイングスピードはその振り子の大きさに正比例するべきですしスイングが大きいのにもかかわらずそのスピードが不足するのはボールの落下を知らず知らずに未然に防ごうとする防衛反応と言えるのではないでしょうか。親指の方向がスイングの方向に一致した形、リリースの方向に真っ直ぐに向いている時が一番抜けやすいので本当はこうあるべきなのでしょうが落下を恐れる無意識の意識が誰でも早いターンを引き起こします。 これが曲者でボールを落とさない替りにスピードダウンとインスパットに繋がるのです。タイトルの「自分の狙いよりボールが内側に行ってしまう理由」は、おおよそこの早いターンに集約されるでしょう。又、少しずつの修正を僅かにリリース時に外へフォロースルーを取ったり、折角のCupped Listの形を緩めたりしているのです。このことを踏まえると親指の方向性がコントロールに繋がることが理解できると思います。
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人間工学によると、ヒトは同じ動作を繰り返すことがどうも苦手であるようで、数回繰り返すうちに動作を学習する反面その状況に順応させようとする為に、力加減をしたり、わずかに変化を与えたりするとのことです。投球動作中にもこのことが当てはめられるようです。 例えば、1G目の最初からストライクが出て非常にいい感じで投げられていたにもかかわらず、急に厚めに曲がりが大きくなっておさまりが悪くなることを経験されたことがあるでしょう。同じレーンでその3G目にもとのコースで投げてみると結局はこれが正解だった、ということもあるでしょう?レーンの急激な変化だったと自分の中では消化しようとしていませんか? この時の対応がまさにこの「知らず知らずのうち」に要らぬことをしてしまっているおかげでスコアを落としラインが取れなくなってしまうのです。単純に繰り返すだけでストライクが出せるのに、無意識の意識が(もう少し強いボールを投げよう。良い回転のボールを投げよう)としてしまっているのです。レーン変化以上に自分が変化していると言いかえられるでしょうか。つまり不要なことはせずに『単純に(Simple)』投球しつずけることが肝心と言うことです。
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右利きの人には特に必要の無い悩みです。本来ドライコンディションであるべきピンデッキ手前のゾーンに必要以上に流れ込んだオイルが有ったり、アウトサイドに中より多い目のオイル(10ユニット以上?)がドレッシングされていたりすることがあります。左右同条件でスタートしたとしても人数の違いでオイルがボールによってめくられて行くことで右投のみ投げやすいラインが出来あがって行くのです。最初から左のみフッキングの無い場合もあり言語道断です。(詳しくお話しようとすると長くなるので割愛させてもらいます。)もともと左投げはアウトからクロスで攻める選手が多いのもこの美味しいラインが出来にくい理由かと思っています。 普段の京都Aチームや上賀茂Aチームでは、ほかに左の選手がいません。左が有利な時にはボクがリードし、また、逆の時には、ひとりじっと辛抱のボウリングです。ミスることの無いように残りピンも出来るだけ少なくなるようにわがままでストライクを狙ってスプリットを出してしまいミスるようではチームの士気に影響が出てきます。自分のチームの選手が必ず挽回してくれることを信じて絶対にミスらない決心が必要です。 チーム戦の場合は出来れば、何人チーム戦でも全員左がそろえられればベストです。ボクも『カスヤカップ』で、はじめて5人全員左を経験しました。ひとりひとりのラインは重なることは曲がりの量が違うのでなかったのですが、1Gごとのレーンチェンジでもあり、自分が投げない部分の情報も視覚的に入ってくるのですから良い時も悪い時も必ずプラスの思考で望めました。 右の皆さんはいつもこの楽しい状況下でプレイできるのですから他の選手のライン取りをよく見てその情報を最大限利用しない手は無いでしょう!
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ボールの曲がり。ボウリングの究極の面白さはここにたどり着くのかもしれない。ガターのほうを向いて回転の良いボールがレーン上を走り急に方向を変えてポケットに食い込んでくる。投球者だけでなく見ている人を巻き込んで行く感動!スピードボールでは味わえない『ガターに落ちる!!』と思わせた行き先がポケットにたどり着いた時に出る歓声は心に染み渡る感じがする。 強烈なサイドローテイションを与えようとすると得てしてそのボールのスピードを奪い、回転初速を落とすことがある。言い方を替えればサイドローテイションを付けようとする事が回転を悪くしてしまうことが多い。俗に言うオーバーターンが原因である。「親指を早く抜く」と言われるが、ボクは抜くと言う意識は無く、手首を内側に固定(Capped wristと呼ばれる形)するようにすると自然にボールは親指か抜け落ちようとする。抜こうとする意識とは逆に落とさないように支えているぐらいである。ターンはその後からで充分間に合うのでオーバーターンにはならないのである。曲げようとするためにスピードを抜くと言うのはボクのボウリングには無い!スピードのないたらたら曲がるボールでは魅力半減だからである。(ただし、ドライゾーンがピン前に必ずあることが大前提である) センスの良いボウラーはあまり力を要せずして回転をつけたボールを投球するが、そのローリングトラックは手首の角度が浅い分セミロールと呼ばれる回転半径のやや小さなものになっていることが多い。蓮根や実際のピンを倒す本数を無視して言わせてもらうと、ボールの直径に近いところを通るアウトフルロール(フルロールなのだがトラックがグリップ内を通らず人差し指側を通る)の方がピンをたたく力は間違い無く強いと思う。自己満足かもしれないが、究極の速度の速いそして曲がる回転の良いボールを追求して行きたい。
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女子選手や比較的非力の男子選手においてどうしたら効果的に曲がりを取れるのか、また、その曲がりを持続的に出せるのかを実戦を交えて考察してみました。本来ボールに横方向の回転を与える事で曲がりを取るべきでしょうが、カップドリストと呼ばれる手首を内側に巻き込むような形を維持できない事には、強い回転力を与える事は出来ません。それが無理な人は曲げられないのか。そうではありません。カップドリストから放たれたローリングとは違いますがその回転半径は小さくしてでもサイドローテーションを取れれば曲げる事は出来るのです。ただし、テクニックとセンスは必要ですが…。 いよいよ本題のその方法です。まず、カップドリストが取れないからと言って手首を伸ばしたままではその効果も半減しますから、出来る限りのカップドリストモドキの形を作るために道具の助けを借りる必要があります。そうした準備の後、投球です。ナチュラルなリリースでは到底強いフッキングは出てくる事は無いのですからプッシュアウェイからダウンスイング、そしてバックスイングに入ります。ここでトップの位置で出来れば手の甲がファウルラインに平行かまたは更に開き気味のほうがよいのですが、ここからリリースにかけて出来るだけターンを遅らせる(リリース寸前までむしろターンしないくらいで)ように意識して降ろしてきます。そして感覚的には真下に来た瞬間に強くターンしてフォロースルーでは意識的に少し前のほうに投げるようにします。ただし大きなロフトは禁物でレーン上での走りを悪くし早く曲がりが出てしまいます。往々にして足首の位置を通り越してから引っ掛けるようなイメージをもつ傾向が曲がらない人ほどあるようですが逆の発想で手の甲を後ろから見えるような親指が進行方向に向いたリリースで持ってくる事が出来ると親指を抜こうと言う意識など必要なく、むしろ落としそうな感じになる者ですから落とさないようにする為に大概の人は早めにターンし始める事になるのです。必ず、親指が抜ける手の形を維持すれば後はそのターンのタイミングだけなのですが、肩の真下を通過する時にリフトが始まるようになれば完成間近です。最初は、落し加減になったり却ってターンが早すぎて親指が残りロフト気味になったりしますがここからは、ひたすら練習でその感覚を得て下さい。 うまく行けば、ストライクの取れるボールが練習の初期から出てきますからコントロールが一旦悪くなるリスクを乗り越える必要はありますが急がば回れで地道に進んでもらいましょう。
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ボールのスピードはストレートの方がカーブまたはフックボールよりも早く掲示されるのはご存じでしょう。同じサイドローテイションが出せるとすれば、スピードの遅いほうが曲がりは大きくなる。同じスピードならば、回転の良いほうが良く曲がる。という事は難易度から考慮すると早くて曲がりの大きい方が難しそうです。
「ボールにスピードをつけるにはどうしたら良いのでしょう?」と、良くたずねられるのですが、実際は別として、 まず、この事をよく理解してから、頭の中で思い込む事から出発です。自分の本来のアドレスの位置より高く構えたときには前が大きくなった分、後ろはそれに連れて大きくなる。大きなスイングが取れればスピードが早くなる。系統立てて自分の体が自然に反応出きるようにすることです。理論を信じ込めなければだめです。逆に、物理的に理論を理解できれば、実際にはアドレスを高くして構えて投球する時にもバックスイングのトップはほとんど変わっていなくても、今まで指導してきた選手たちも自分も割合はまちまちですが必ず、スピードアップしています。 スピードを抑える時にはその反対でアドレスを下げる事で対処します。この方法の利点は、歩くスピードや力加減、上体の角度などの複雑な要素は考える必要の無い事なのです。シンプルなボウリングこそハイスコアに繋がるものだと思います。
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皆が狙い一度は出してみたいというPERFECT GAME300点ですが、もう出てしまった方にはそうだったなあと同感してもらえると思います。ボクがはじめて300出すまでの経緯とその時の心理状態を回想してみます。 はじめて11個のストライクが最初のフレームから続いたのは1988年夏、スリーホウルズクラブの月例会(京都府歯科医師会ボウリング部)ではありましたが、一杯の人が後ろに集まって来られました。京都スターレーンの1階51−52Lで10Fは51L。アドレスに立ったときには真っ白になってピンが見えなくて一旦ボールを置いてから投げなおした。3枚目真っ直ぐのライン、ピン前でぐっと曲がりこんでポケットを突くラインでした。案の定、投げ損ねて曲がらず、薄めでノーヘッド8本カウント。298でした。クラブの大先輩で当時全日本シニアに5連覇されて京都府知事表彰を受けられた田中雅英先生に「10Fの3投は同じタイミングで投げないといけない」と、ご指導賜りました。次の機会はその1週間後、強化練習会です。京都スターレーンの3階7―8L今度は8〜9枚目少し膨らまし加減。「こないだの今日やし緊張せえへんなあ」などと、なめていたところもありました。今度は同じタイミングでと意識しすぎて少し早過ぎたようです。ラインには乗っていました。自信ありのボディアクションで右に走りました。フッキングが不足したのかD番ピンがI番ピンの前を通過して揺らすに留まりました。299。・…それから半年ほど11連続の機会も無く1989年3月15日MKボウル上賀茂にて『斎藤志のぶプロチャレンジ』が開催されました。19-20L。3G目にプロがボクらのBOXに入られる為に少し待ち時間がありました。その日は当初より親指の抜けが悪く3G目に入る前にも待ち時間中指穴の調整をしていました。馬油と言う物を少しつけると非常に感じがよくなりました。さてゲーム開始。4Fまでジャストポケット。フォースです。5F。ちょっと指穴が抜けにくそうな感じ。投球と同じに「ダメ!」と言うインスパット。それが、ウラでストライクになってくれました。あとは、指抜けだけに神経を集中してあっという間に10Fです。3投を同じ間隔でと意識してボディアクションも無し。投げ終わったままきっちりと止まっていました。(センターの人が撮影してくれた最後の一投の写真で確認!)涙が出てしまいました。一個目の“300”ゲームは、要らぬ事(いいかっこしようとボディアクションなど)をしない。集中すること。 現在までJBC公認が5個。センター公認が9個。練習中が3個。計17個の“300”が出ました。出る時の感じを忘れかけていましたが、ボクは、ラッキーなストライクをゲーム出来るだけ終盤に持って来られた時がチャンスだと思います。そこで終わっていたと割り切っていけるからです。常に、ここからパンチアウトするぞと意識して練習される事をお勧めします。参考にして皆さんもがんばって下さい。
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最近はボールの性能が上がりレーンキャッチが良くなっています。ピンのはじきが良くなりタップも飛躍的に少なくなっています。ボールの走りとフッキングにもメリハリがあり楽しい曲がりの取れるボウリングを皆さんも楽しんでおられることと思います。レンコンが良いときには(荒れていないとき)いいのですが、オイルが削れていわゆる櫛状になって板目によっては曲がりがまちまちになることがありますよね。コントロールが良ければいいのではないかと思われるかもしれませんが、かなり上級者の制御できるレベルでも板目で言うと3枚分(狙っているスパットの左右1枚ずつ)の誤差はありますからこれ以上の精度で投げ続けることはまず不可能です。と言うことはあまり過敏に反応するボールは使いにくいわけですから、そこでどうするか?表題の通り「サンディング」です。 サンドペーパーで表面処理をするのです。だいたい400番から600番ぐらいがお奨めです。多少力で前へ送る必要性がありますが、オイルの濃淡の影響を受けにくくラインが取りやすくなります。最近のボールでは上記のサンディングでは、昔のボールほど曲がりを取ることなく投球することが出来るようですからむらむらのレンコン だと感じたら試してください。でも元の状態よりは、必ず走りは悪くなっていますから注意してください。力んで走らそうとするとその結果コントロールミスに繋がりますし、走らないのですけれども無理に走らそうとしない・・・。この感覚をつかんで貰うといいのですが。 早いレンコンで曲がりを取りたい時にもサンディングを使うのですが、極端な粗目の(180番以下)ですとフッキングのあるオイリーコンディションにはピン前の最後の動きが結構邪魔になることが多いです。曲げたい気持ちを少し抑えて240番までにしたいものです。 本来のボールのもつ特性を抑えることにはなるのですが、未だ試されていない諸氏にはTRYしてもらいたいです。 公認の試合のルールではボールの表面処理については均一である必要がありますので『スピナー』という機械で回転させて同方向の傷を付けてある状態でないといけません。
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